仏事マナー辞典
【念珠】
仏様の前で手を合わせておまいりするとき、手には必ず念珠をかけます。みなさん は念珠というより数珠(ジュズ)あるいは珠数(ジュズ)といったほうが馴染みが深
いのではないでしょうか。読んで字のとおり、小さな珠を数多く糸で連ねた環ですが 、あたりまえすぎて、意外と念珠(数珠あるいは珠数)について知らないことが多い
のでないでしょうか。
◎念珠の起源
念珠の起源は、はるかお釈迦様の頃にさかのぼります。『モクゲンシキョ ウ』の中で、ハルリ王は、お釈迦様に「我が国は、非常に貧しく、その上戦乱や疫病
のため仏道の修行をする余裕もありません。」という言葉に対して、「菩提樹の実を 百八個貫いて、それを手に、仏の名を称えたのならば、それはりっぱな修行である」
とお答えになったところから始まっています。
日本に伝わったのは、聖徳太子の頃、中国から伝えられたと考えられていますが、 その頃はあまりひろまりませんでした。これが大きく広まったのは、天平八年(736
)に南インドのボダイセンナというお坊さんが、摂津の難波に来た時、菩提樹の念珠 を天皇に献上したことにより広まったとされています。
◎念珠の用途
念珠の用途
についてはいくつかあります。
一、念誦の数を確認するために用いる。
二、磨りならしながら礼拝する。
三、つまぐり廻す。
四、手にかけて礼拝する。
以上の四つになりますが、浄土真宗の場合は第四番目にあたります。非常にシンプ ルなように感じられますが、蓮如上人のお言葉の中に、「念珠を持たずに、仏を礼拝
することは、仏を手づかみにするようなものだ」とおっしゃっているように、仏さま に対する礼儀が念珠を手にすることにあらわれているのです。
◎念珠の種類
念珠は各宗派によっていろいろな形がありますが、百八個(四天・親玉を 除く)の珠を基本として五十四個・二十七個の珠の数となります。浄土真宗の在家の
方がする念珠は、二輪と略式の一輪の念珠に分れます。
◎念珠のかけ方
念珠は、
仏の前で礼拝する時の道具となっていますが、ちょっと、見るといろいろな使われ方 をされています。両手でもんで一心にお念仏を称えている人、ただ単に片方の手だけ
にかけている人、両手を全部を環の中に入れてしまっている人、両親指だけの人と様 々です。浄土真宗の正式な念珠のかけ方は、二輪の場合、二つの親玉を親指の所では
さみ、長房は左側に下げます。お西の場合は、長房を下にします。一輪の場合は、親 玉と房が下になるようにし、真上を両手の親指ではさむようにします。なお、お参り
しないときは、必ず左手でもちます。
◎ミニ念珠
腕輪念珠
ともいい、左の腕時計の位置に常時はめるものですが、最近ではブレスレットやミサ ンガのような感覚でこのミニ念珠が若い人たちの間で流行しています。念珠も仏具と
してだけではなく、ファッションの一つとして社会に受け入れられてきています。
電子写経をメールされた方に本願寺からもれなくミニ念珠を記念にさしあげます。