その後、我々を含め一同全員が席に着き、いよいよ晋山式が始まった。
初めてこの国の読経を聞く。それは旋律を持ち、歌を聴いているようだった。おそらく、他国の人が何も知らずにその読経を聞けば、誰もが歌だと思うであろう。
読経の後、有力者が次々に祝辞を述べ始める。ウパティッサ新管長の就任を祝して多くの長老方が訪れておられ、次々と前に立って祝辞を述べる。この国の僧侶は、皆雄弁で、話も長い。だから、日本と違い、僧侶があぐらをかいているのはもっともなことだと、つまらないことを考えていると、急に汗が噴き出してきた。
この時期、スリランカは真夏だそうだ。事前に聞いていた我々も、夏物を用意して着用している。今年は冷夏ということで、確かに、外にいる時はそれ程暑さを感じなかったが、夏物とはいえ、南国で三枚の衣を重ねて着ているのだから、汗が噴き出すのは当たり前と言えば当たり前である。全開されている大きな窓からも、さほど風は入ってこない。
参拝者を見渡すと、文字通り老若男女が揃っている。10歳に満たないであろう子供や、20代、30代の若者も多くいる。同じ仏教国として日本でも、このような活気を取り戻すには、どうしていったら良いのだろうか。