4月11日、キャンディに来て、2日目である。
今日は、仏歯寺にて仏舎利を拝受する日だ。
今回の
最大のイベントともいえる日なのだが、私は9日の夜から体調を崩し、腹痛でほとんど眠れないまま、10日の朝、コロンボからキャンディに移動してきた。
昨日は正観寺幼稚園にて、園児たちとの交歓会があったのだが、その後ホテルで現地の医者に往診してもらった。どうやらただの風邪だったようだが、精神的なものもあったのだろう。医師に診てもらったことと薬を飲んだという安心感もあり、今日はたいしたことはない。
昨日はきっと園児たちの前で、ひどい顔をしていたに違いない。
午前中に、装束を着け仏歯寺に赴いた。体調が戻りきっていなかったのと、緊張のあまり頭の中が真っ白になっていたせいだろう、実はこの時のことはあまり憶えていない。
仏歯寺は、昨年(98年)1月、テロの被害をうけ、現在も修復中である。
その際に、私の曽祖父が寄進したという仏塔も爆破されてしまった。残念ながら、今回その現場を見る機会はなかったが、いずれは訪れたいと思っている。
仏歯寺の中にはいると、修復のための足場が組まれていた。あちこちに組まれた足場には、猿の群れが遊んでいる。
まずは、事務総長の部屋に招かれ、参拝者の台帳のようなものに記帳した。
「台帳」などと書くと日常らしく思えるが、ここに記帳することも、一般の僧侶や参拝者にはなかなか許されないらしい。
事務総長に、テロの前とテロにあった直後の写真を見せてもらいながら、仏歯寺の説明を受けた。
現在のは町中に厳重な警戒体制がしかれており、普段は特に危険や不安を感じることはないが、昨日もこの町で爆弾が爆発したと聞いて、意外な気持ちがした。
平和な日本に住んでいる私には、危険を感じる嗅覚がないのだろうか。最近テロがあった場所にいて、昨日も爆発があったというのに、その現実感がなかった。
いや、仏歯寺という聖地が、私にそれを感じさせなかったのかもしれない。
−続く−