ある日の対話 3


重い荷物を抱えて




S君との会話は、まだ続いています。
彼もなかなか、これまでの考え方を変えられないようです。


S:ここまでの話はそれなりに理解できた。

  確かにそうだな、とも思う。

  だけど、何が引っかかっているんだろう?
  ちょっと努力して心を決めて、相談しながら答えを探していけばいいんだよね。
  わかったつもりなんだけど。
  でも、それが本当に望む道なのかどうか、まだよくわからないみたいだ。
  考えてみればこれまでも、結局は何もせずにやってきて、
  しかもそれでどうにかやってこれたんだよね。


光:つまりは、面倒なことは、先送りにしてしまう。

  明日明日と思って、その明日はいつまでも来ない。
  それについては不安でもあるが、そのまま放っておいても
  普段の生活に支障はないと。 うーん

  まずは、悩みはあるが、特に解決しなくも普段の生活に影響はないので
  そのまま何となく悩みを抱えて生きている。
  これはね、そうなら、そのままで良いと思う。
  抱えきれるのなら、それでええやん。
  けどね、さっき悩みには色んな種類があるって言ったけど
  種類だけじゃなく、その重さも様々。
  人間はみんな悩みを抱えて生きている。
  抱えていられる間は、抱えるしかないし、抱えてればいい。

  例えば、原発なしじゃ今の我々の生活は成り立たない。
  しかし、それによって核廃棄物が生まれる。
  現在、核廃棄物は処分できないので、とりあえず貯めておく。
  処分できずにいることは不安だが、かといって大正時代には戻れない。

  多くの人は、こんな感じだと思う。
  実際誰もが、悩みを持ってるし、その全部を引き受けようとは言わない。
  現実、そこまでは無理だしね。

   んで、悩みの種類は様々だが、その重さも様々って、さっき言ったっしょ。
  悩みを抱えるのは当たり前だが、時として抱えきれなくなることがある。
  抱えるどころか膨れ上がってしまって、その重さに一人では耐えられなくなる事がね。
  そのまま、その重さに押しつぶされる前に、ちょっと人に話しただけで、
   それが軽くなることってあるやろ。
   重い荷物って持ち方によっては持てなかったのが、持ち方を変えると持てたりもする。
  第三者から見れば、そうじゃなくてこう持てば?ってこともよくあるけど、
  当の本人は必死で、持ち方考える余裕がないってことかな。
  
  そんな時は、その荷物を持って来てくれれば、一緒に考えるよ。

S:荷物持てないんじゃないのかよ!

光:・・・・・・・(だから例えだって)